OPECやOAPECという言葉、ニュースや学校の授業で聞いたことはあるけれど、加盟国の違いとなると混乱しがちですよね。
特に「OPEC加盟国を覚えなきゃいけない！」という場面では、単なる丸暗記では限界があります。
この記事では、OPECとOAPECの違いをわかりやすく解説した上で、語呂合わせや図表を使って「誰でも覚えられる方法」をまとめました。
受験対策や定期テスト、そして公務員試験にも役立つ構成になっているので、「どう覚えたらいいかわからない」という方にもぴったりです。
OPEC加盟国の知識を、地図・表・語呂をフル活用してスッキリ整理していきましょう！
OPECとOAPECの違いをざっくり理解しよう
OPECとOAPEC、この2つの組織は「石油輸出国」という言葉が共通しているため混同しがちですが、それぞれ異なる目的と構成を持つ国際機関です。
ここでは、最初の理解として押さえておくべき基本の違いを、シンプルに解説していきます。
OPECとは？石油価格を左右する重要機構
OPEC（石油輸出国機構）は、石油を多く輸出している国々が集まって作られた国際機関です。
1960年にイラク、イラン、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの5カ国がバグダッドで設立しました。
目的は、加盟国の石油政策を統一して、価格の安定と生産量の調整を図ることです。
本部はオーストリアのウィーンにあります。
OAPECとは？アラブ諸国限定の連携組織
OAPEC（アラブ石油輸出国機構）は、OPECとは別に1968年に設立されました。
こちらは「アラブ諸国限定」の組織で、クウェート、リビア、サウジアラビアの3カ国が中心となって発足しました。
本部はクウェートシティにあり、目的はアラブ諸国間での石油関連の経済協力や共同事業の促進です。
どっちがどっち？よくある混同ポイントとは
OPECは「世界の主要産油国」で構成され、アラブに限りません。
一方、OAPECは「アラブ系の産油国限定」で、非アラブのイランやベネズエラなどは含まれません。
混乱しやすいポイントは、両方に加盟している国が複数存在することです。
これにより、受験でも間違えやすい問題が出されることがあります。
| 項目 | OPEC | OAPEC |
|---|---|---|
| 設立年 | 1960年 | 1968年 |
| 本部所在地 | ウィーン（オーストリア） | クウェートシティ（クウェート） |
| 加盟条件 | 石油輸出国 | アラブ系の石油輸出国 |
| 主な目的 | 石油価格の安定と生産調整 | アラブ諸国の石油事業連携 |
最初の違いを理解するだけで、後の知識の整理がグッと楽になりますよ。
OPECの加盟国を全把握！国ごとの特徴と覚え方
OPECは長い歴史の中で加盟国の入れ替わりがあり、現在はアフリカ・中東・南米を中心とする複数の国が名を連ねています。
ここでは、受験や試験対策にも役立つように、国ごとの特徴や加入時期、そして覚え方までしっかり押さえていきます。
原加盟国5カ国をチェック
OPECは以下の5カ国で始まりました。
- イラク
- イラン
- クウェート
- サウジアラビア
- ベネズエラ
いずれも、当時から石油資源を豊富に持ち、価格交渉の主導権を持ちたかった国々です。
追加加盟国の覚え方とポイント
OPECにはその後、以下の国々が加盟しました。
- カタール（※2019年脱退）
- リビア
- アラブ首長国連邦
- アルジェリア
- ナイジェリア
- アンゴラ
- エクアドル（※2020年脱退）
- ガボン
- 赤道ギニア
- コンゴ共和国
「最近加盟した国ほど試験で狙われやすい」という傾向があります。
脱退国・元加盟国も試験に出る？引っかけ対策も解説
OPECは出入りがある組織です。
代表的な脱退国としては、インドネシア（2008年脱退、復帰後また停止）、カタール（2019年脱退）、エクアドル（2020年脱退）があります。
これらは選択肢で「今も加盟している国」として紛れ込むことが多いため、要注意です。
| 国名 | 現在の加盟状況 | 備考 |
|---|---|---|
| インドネシア | 非加盟 | 2008年脱退、一時復帰後再停止 |
| カタール | 非加盟 | 2019年脱退 |
| エクアドル | 非加盟 | 2020年脱退 |
最新版！OPEC加盟国の地図と地域別まとめ
加盟国を地域ごとに分類すると、地理的なイメージがしやすくなります。
| 地域 | 国名 |
|---|---|
| 中東 | イラク、イラン、サウジアラビア、クウェート、UAE |
| アフリカ | リビア、アルジェリア、ナイジェリア、アンゴラ、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国 |
| 南米 | ベネズエラ |
地域ごとに分類して覚えると、語呂合わせとの組み合わせも効果倍増です。
OAPECの加盟国とその特徴を知ろう
OAPECは、アラブ世界の石油輸出国による経済協力を目的に設立された国際機関です。
ここではOAPECの加盟国や、その特徴、OPECとの違いを含めて解説します。
中東・北アフリカの国が多い理由
OAPEC（アラブ石油輸出国機構）の加盟条件は、アラブ諸国であり、石油輸出国であること。
そのため、加盟国は中東および北アフリカ地域に集中しています。
この地理的な偏りが、OAPECが持つ「アラブの団結」という側面を強調しています。
アラブ諸国の条件とは？イランが含まれない理由
「アラブ」という言葉が示すのは、アラビア語を公用語とし、文化や宗教でアラブ的要素を共有する国々です。
イランはイスラム教シーア派が主流で言語もペルシャ語なため、アラブに分類されません。
そのため、OPECには加盟しているが、OAPECには加盟していないというケースになります。
OAPEC加盟国の暗記術と語呂合わせ紹介
OAPECの加盟国は以下の10カ国です（2025年時点）。
- クウェート
- リビア
- サウジアラビア
- アラブ首長国連邦
- カタール
- アルジェリア
- イラク
- バーレーン
- シリア
- エジプト
これを覚える語呂合わせは、以下の通りです。
バレーで知り合ったジプシー
- バレー＝バーレーン
- 知り合った＝シリア
- ジプシー＝エジプト
この3カ国はOPECには入っていないがOAPECには加盟しているので、特に記憶に残しておく必要があります。
| 国名 | アラブ地域 | OPEC加盟 | OAPEC加盟 |
|---|---|---|---|
| エジプト | ◯ | × | ◯ |
| シリア | ◯ | × | ◯ |
| バーレーン | ◯ | × | ◯ |
OPECとOAPECの加盟国の比較一覧
OPECとOAPECの違いを理解するためには、それぞれの加盟国を一覧で比較するのが最も効果的です。
ここでは、両方に加盟している国、どちらか一方にしか加盟していない国に分類して整理します。
両方に加盟している国一覧
両組織に加盟している国は、地理的にもアラブ圏に含まれ、石油輸出力も高い国々です。
- クウェート
- リビア
- サウジアラビア
- アラブ首長国連邦
- カタール
- アルジェリア
- イラク
この7カ国は「荒ぶる固い鎖いくらある？」という語呂で覚えましょう。
どちらか一方にのみ加盟している国一覧
OPECのみに加盟している国（非アラブ国が中心）
- イラン
- ベネズエラ
- ナイジェリア
- アンゴラ
- エクアドル
- ガボン
- 赤道ギニア
- コンゴ共和国
語呂合わせ：<
試験対策！OPEC加盟国の覚え方を語呂で完全攻略
OPECやOAPECの加盟国は、地理や現代社会のテスト・受験・公務員試験で頻出です。
そこでこの章では、定番かつ記憶に残りやすい語呂合わせで、効率的に覚える方法を紹介します。
両方加盟国：「荒ぶる固い鎖いくらある？」とは？
OPECとOAPECの両方に加盟している7カ国の語呂です。
荒ぶる固い鎖いくらある？
- 荒ぶる＝アラブ首長国連邦
- 固い＝カタール
- 鎖＝クウェート、サウジアラビア、リビア
- いくら＝イラク
- ある＝アルジェリア
この語呂だけ覚えておけば、OPECとOAPECの両方に加盟する国が一気に頭に入ります。
OPECのみに加盟：「絵が赤い弁当に餡子はイラナイ！」の分解解説
OPECのみに加盟している国の覚え方はコチラ。
絵が赤い弁当に餡子はイラナイ！
- 絵＝エクアドル
- が＝ガボン
- 赤い＝赤道ギニア
- 弁当＝ベネズエラ
- 餡子＝アンゴラ、コンゴ共和国
- イラナイ＝イラン、ナイジェリア
この語呂は、イランとナイジェリア（イラナイ）を最後にすることで、試験で間違えやすい2国が目立つようになっています。
OAPECのみに加盟：「バレーで知り合ったジプシー」の記憶術
OAPECのみに加盟している3カ国は、以下の語呂で覚えましょう。
バレーで知り合ったジプシー
- バレー＝バーレーン
- 知り合った＝シリア
- ジプシー＝エジプト
語呂が短くリズミカルなので、語呂合わせが苦手な人にもおすすめです。
| 分類 | 語呂合わせ | 対象国数 |
|---|---|---|
| OPEC・OAPEC両方 | 荒ぶる固い鎖いくらある？ | 7カ国 |
| OPECのみ | 絵が赤い弁当に餡子はイラナイ！ | 8カ国 |
| OAPECのみ | バレーで知り合ったジプシー | 3カ国 |
この3つの語呂をセットで覚えることで、試験対策は万全です。
OPEC・OAPECの時事的背景を押さえておこう
語呂だけで満足してはいけません。
試験や面接では、背景知識や時事的な理解まで求められることもあります。
この章では、OPECとOAPECが設立された理由や、近年の動向を解説します。
なぜOPECは石油を減産するの？
OPECは、石油価格を安定させるために「生産量を増やす・減らす」という決定を行います。
供給が多すぎると価格が下がるため、市場に出る石油を制限することで価格を維持する戦略です。
たとえば、世界経済が冷え込んだときにOPECが減産を発表するのは、価格暴落を防ぐ狙いがあります。
OAPECの政治的意義とは？中東戦争と禁輸措置の歴史
OAPECは1968年に設立されましたが、背景には中東戦争（1967年の第3次中東戦争）があります。
当時、アラブ諸国はイスラエルを支援するアメリカやイギリスに反発し、石油の輸出を制限しました。
このような政治的な対抗手段として、OAPECは戦略的に使われたわけです。
シェールオイル革命と今後の石油勢力図
2010年代以降、アメリカを中心に「シェールオイル」が大量に採掘されるようになりました。
これにより、OPECの価格調整力は以前ほど強くなくなりつつあります。
非OPEC国（アメリカ、ロシアなど）の影響力が強まり、石油市場の構造が変化しているのが現状です。
| 時期 | 出来事 | 影響 |
|---|---|---|
| 1960年 | OPEC設立 | 産油国による価格調整が始まる |
| 1973年 | 第1次石油ショック | OPECが一気に注目される |
| 2010年代 | シェール革命 | アメリカが産油大国に変貌 |
このような背景を知っておくことで、単なる丸暗記ではなく、時事的な理解まで含めた応用力が身につきます。
図表で一発理解！OPECとOAPECの違いと覚え方
ここでは、OPECとOAPECの加盟国や違い、覚え方を一目で分かるように整理した図表を使ってまとめていきます。
視覚的に整理することで、試験直前の復習にも使える便利な資料になりますよ。
加盟国一覧表（国旗・地域・特徴つき）
各加盟国を地域別に分類し、それぞれの特徴を簡潔にまとめた表です。
| 国名 | 地域 | OPEC | OAPEC | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| イラン | 中東 | ◯ | × | 非アラブ国家 |
| イラク | 中東 | ◯ | ◯ | 両方加盟 |
| サウジアラビア | 中東 | ◯ | ◯ | 石油輸出量世界トップ |
| クウェート | 中東 | ◯ | ◯ | 設立メンバー |
| UAE | 中東 | ◯ | ◯ | アラブ連邦国家 |
| カタール | 中東 | × | ◯ | 2019年にOPEC脱退 |
| リビア | 北アフリカ | ◯ | ◯ | アラブ国家 |
| アルジェリア | 北アフリカ | ◯ | ◯ | アラブ国家 |
| ベネズエラ | 南米 | ◯ | × | 南米唯一の加盟国 |
| ナイジェリア | アフリカ | ◯ | × | 非アラブ国家 |
| アンゴラ | アフリカ | ◯ | × | ポルトガル語圏 |
| ガボン | アフリカ | ◯ | × | 中央アフリカ |
| 赤道ギニア | アフリカ | ◯ | × | 小規模産油国 |
| コンゴ共和国 | アフリカ | ◯ | × | 近年加盟 |
| エジプト | 北アフリカ | × | ◯ | アラブ国家 |
| シリア | 中東 | × | ◯ | アラブ国家 |
| バーレーン | 中東 | × | ◯ | アラブ国家 |
歴史と現在の役割の比較表
OPECとOAPECの設立目的や今の役割の違いを整理しましょう。
| 項目 | OPEC | OAPEC |
|---|---|---|
| 設立年 | 1960年 | 1968年 |
| 本部 | ウィーン（オーストリア） | クウェートシティ |
| 主な目的 | 石油価格の安定、調整 | アラブ諸国の石油協力 |
| 加盟条件 | 石油輸出国 | アラブ＋石油輸出国 |
| 政治性 | 経済的要素が強い | 政治・戦略的要素が強い |
よくある誤解Q&Aと覚え間違い防止リスト
試験で出やすい引っかけや混同しやすいポイントを整理しました。
- Q. イランはOAPEC加盟国？
A. × アラブではないため加盟していません。 - Q. カタールは現在OPEC加盟国？
A. × 2019年に脱退しました。 - Q. 両方に加盟している国は何カ国？
A. 7カ国（語呂：「荒ぶる固い鎖いくらある？」）
語呂＋表＋Q&Aで、どんな形式の問題にも対応できる知識が身につきます。
まとめ：OPEC加盟国は覚え方で差がつく！
OPECやOAPECの加盟国は、ただ丸暗記するだけでは定着しづらいものです。
しかし、語呂合わせや図表を組み合わせて視覚・聴覚・感覚で覚えることで、記憶の定着率が飛躍的に上がります。
また、背景となる歴史や地理的特性をセットで覚えることで、試験だけでなくニュースや時事問題にも強くなれます。
「ただ覚える」から「理解して覚える」へ。これが合格への最短ルートです。
ぜひ本記事の語呂とまとめを活用して、記憶に残る学習をしてください。
